NGOの声明 辺野古新基地建設に反対する沖縄県民投票の結果を尊重することを求める
NGOの声明 辺野古新基地建設に反対する沖縄県民投票の結果を尊重することを求める 2019年2月24日に投開票された沖縄県民投票において7割を超える県民が辺野古新 基地建設に反対の意思を表明しました。投票資格者総数の4分の1以上の得票を 得た賛成・反対いずれかの結果を知事は尊重する義務を有するとする条例の規定 を上回る結果になりました。私たちは民主主義の正当な手続きによる沖縄県民の 意思表明を政府が尊重し、辺野古への新基地建設を直ちに中止することを求めま す。 私たちは、世界各地の紛争や開発の現場を知り、国際的なネットワークのもとで 活動してきたNGOの立場から、軍事偏重の国家安全保障の限界と日本国憲法の掲 げる平和主義のもつオールタナティブとしての可能性を提起してきました。私た ちが掲げる「NGO非戦の誓い」では、次のように述べています。「戦争で犠牲に なるのは一般の市民でした。特に沖縄では「捕虜になるより死を」との命令を守 ったために、多くの人が集団自決(強制集団死)しました。彼らは米軍との戦争 で殺されただけでなく、日本の戦争体制に殺されたのです。日本国憲法はこうし た経験に立って二度と戦争を起こさず、国際紛争を武力によらず解決することを 誓うものでした。」 今辺野古で政府が進めている新基地建設は、この歴史の教訓に背を向け、米軍と 一体になって再び戦争の惨禍を沖縄の地にもたらす行為に他なりません。そして これは本土で同じような事態を生み出すための露払いでもあると言わざるをえま せん。政府は、沖縄でこれまでに行われた一連の国政選挙や知事選や、沖縄県の 全市町村長や議会議長が署名したオスプレイの配備撤回と米軍普天間基地閉鎖・ 撤去・県外移設を求める建白書で示された辺野古新基地建設反対の声を無視して きました。また、非暴力で反対の声を上げる市民を暴力をともなう強制力によっ て排除してきました。 これは市民が普遍的にもっている権利の基盤である市民社会スペースを圧殺する ものです。また基地建設強行のやり方は憲法で保障された地方自治や、人権条約 で認められた人民の自己決定権を侵害するものでもあります。こうした人権侵害 や地方自治の侵害を伴う辺野古基地建設の強行に対しては、米国でも識者による 反対声明が出されています。今からでも遅くはありません。政府は県民投票によ って示された県民の意思を尊重し直ちに辺野古での土砂投入を止め、いかなる条 件もつけずに市民との対話に臨んでください。 2019年2月25日 NGO非戦ネット 特定非営利活動法人 日本国際ボランティアセンター(JVC) 特定非営利活動法人 JIM-NET(日本イラク医療支援ネットワーク) 特定非営利活動法人 ピースボート 特定非営利活動法人 ANT-Hiroshima アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam) 特定非営利活動法人 AMネット 特定非営利活動法人 アジア太平洋資料センター(PARC) イラク戦争の検証を求めるネットワーク 特定非営利活動法人 地雷廃絶日本キャンペーン(JCBL) 特定非営利活動法人 APLA 特定非営利活動法人 WE21ジャパン 特定非営利活動法人 ヒューマンライツ・ナウ
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